mojuniの日記

猫イラストレーターmojuniが遂に手に入れたキャンプの様な山暮らし、時々イラスト

今年第一号のセミ

昨日見ました。まだ声は一度も聞いてないのですが、きれいな体のままでうちの敷地内のコンクリの上に仰向けに倒れて死んでいました。
例年7/20頃の朝、セミの鳴き声を聞くのが最初なのですが、このセミは一人っきりで真っ先に出てきてしまって、どういう事情か不慮の死を遂げたのでしょう。一昨日あたりだったか熱風のような強風が吹いたかと思うと、集中豪雨が降りましたから、雨のつぶてに打たれたのが原因かも知れません。一声も鳴かずに死んでしまうとは、何年も土の中で暮らして地上に出ることをどんなにか楽しみにしていただろうに、哀れです。

セミは不思議な生き物で木立の中でその大合唱を聞くと一種宗教的な不思議な心境になります。そういう意味で芭蕉もあの句を詠んだのかも知れません。脳の中にその大音響がいっぱいになると何故か涙が出てきます。

不思議と言えば高校生の頃、東京の従姉妹の家に遊びに行って、一緒にお風呂に入った時の事、蛇口から水の出る音とか洗面器の音などが次第に遠のいて行き、いつしかそれがセミの鳴き声に取って代わり、その鳴き声もだんだん遠のいて行き...変だなぁと思っていると従姉妹が「ふらふらする」と言うので二人で急いで風呂場から出ました。ガス風呂だったので中毒になりかかっていたと思われます。ガス中毒でセミの声が聞こえる?その時季節は夏でしたが、風呂に入ったのは夕方なのでセミの合唱はなかったはずです。


あともう一つ...セミと私と猫との間には墓場まで持って行こうと思っている、私とシェフだけが知っているある因縁の出来事があるのです。なのでセミを見ると胸苦しくなりますが、それでもセミの声を聞く朝を毎夏心待ちにしています。