mojuniの日記

猫イラストレーターmojuniが遂に手に入れたキャンプの様な山暮らし、時々イラスト

戦争中の犬猫の供出の本

「早起きはなんとやら」かどうか、久々に7時のNHKニュースを見ていたら、やりきれないニュースが耳に入りました。
ニュース自体は猫の絵本が自費出版されるというものですが、その本は戦争中の悲しい実体験をもとに制作されたものだそうです。
現在確か74才になられる体験者(女性)は、今も猫の保護活動を続けておられるそうですが、戦争末期、飼い猫を軍用の毛皮や食料のため差し出すようにという周りの圧力に抗しきれず、毎晩一緒に寝ていた飼い猫を自らの手で袋に入れて連れて行ったということです。このようなことが本当にあったとは、恥ずかしながら全然知りませんでした。
中国の文化大革命時期には犬(猫はネズミを獲るからOKだったかしら?)を飼うことは人間の食料を圧迫するという理由で殺されたことがあったようで、映画「老人と犬」では無理矢理犬を取り上げられるシーンも出てきます。
またしても毛皮に関する忌まわしい出来事。それも時の政権のでたらめな政策でかくも簡単に動物たちが虐殺されるとは。軍隊のための毛皮供出などと言って、納品した業者は決してタダで納めていたのではないはずです。同じように供出させられた貴金属がその後どうなったのかからも押して知るべしです。
日に日にきな臭くなっていく日本、このような出来事が再発しないという保証はありません。が、当時の人々と違い少なくとも我々は戦後民主主義を体験して来ているのだし、多くの戦争体験談を見聞きしているはずです。この方の猫にまつわる悲惨な体験と痛みを今みんなで分かち合い、このような魔手から動物を守る意志を強く持つことが大切だと思います。

この世の全ての行動は突き詰めれば誰かの利益のために起こされる。動物を殺して利益を得る人間が必ずいるのですから。