今までドラえもんもどきの人のことは自分には全く縁のない人だとしか思ってなかったのですが、さっきワイドショーで彼のインタビューのビデオをじっくり見て、「金で買えないものはない」と言い放つその理由がちょっとだけ納得できたりしました。ちょっとだけ、ですよ。
「世の中にはお金で買えないものがある」と人が言う時、必ずしも100人が100人、100％確信を持って言っているとは限らないのではないか。それと比べれば「金で買えないものはない」と確信を持っていることは見上げたことだと思う。金で買えないものはそもそも欲しがらないと諦観しているか、その存在を考えないことに徹していられるのだろう。
金持ちはみんな悪人だ、とまでは言わないけど、少なくとも自分本位の人だとは思う。（まあ、貧乏人にも自分本位の人も多いし、つまりは「ただの人」ということ、非難するにはあたらないのかも）この頃つらつら思うに、人として○十年も生きていれば、一度くらい「全財産を投げ出してでも助けてあげたい」と思う事態に遭遇するのではないだろうか。阪神大震災やチェルノブイリやイラクの子供たち、日本全国の保健所に収容されている犬猫たち。世の金持ちの人たちは、未だかつて一度もそういう気持ちになったことがない人たちである、と私は確信している。金に執着してもいい、巨万の富を欲しがってもいい。でもそれをどう手放すか、私ならそれをもう決めている。……なんてこと思っているとミリオネアとは無縁です。かくて貧乏人はますますやせ細り、金持ちは肥え太る。
