mojuniの日記

猫イラストレーターmojuniが遂に手に入れたキャンプの様な山暮らし、時々イラスト

車窓からの桜

毎年お花見に出かける場所の桜はまだ2、3分咲きなのですが、ちょっと用事でバスで移動して来た車窓から見る山々には満開の桜の木がたくさん見られました。当地より北にあるのに、海流とか山の高さの関係でしょうね。このところ毎年こちらの桜は平年より一週間以上遅れるのです。何故かな。
それはそうと、移動中のバスの中で色んなことを考えて、今度ブログネタにしようかと手帳にメモったりしました。

高速バスで移動中、通るのは日本有数の活断層の真上という怖い場所。断層には大河が流れ、人間の集落が生まれる、火山の近くには温泉が湧く...暮らしというのは危険と背中合わせなんですね。
窓から見える山が、ふと気付くと前に描いた絵にそっくり。ああ、この風景が頭にこびりついていたんだなぁと今更のように思いました。

そんな山間で眼下に開けたそう広くもない畑に菜の花が満開。新緑の候というにはまだ少し遠く、山々はまだ冬木立も目立つのですが、菜の花のぱぁっと明るい光でその周りの緑もとっても鮮やかに見えて思わず見つめると、菜の花畑の真ん中に黒いドレスを着た妙齢の娘さんが、丁寧に菜の花を摘み取っているのを発見。花瓶に生けるには短い摘み方だし、今考えるとお浸しにするために蕾を選んで摘んでいたのかも。その黒いドレスと黄色い菜の花の対比の不思議な美しさに一瞬夢の中に引き込まれたような気がしました。

思い出すのは何十年も前、汽車の窓から見た景色。同じく冬枯れの田んぼ。昼下がりの日の光あふれる、切り株の並んだ広い田んぼを斜めに横切って、一匹の黒猫がゆっくりと向こうへ歩いていく光景を見ました。これは絶対いい俳句になる情景だと、その時頭をひねり、その後も思い出す度、何か浮かばないかなーと思うのですが、未だに浮かびません。絵にしてみたいとも思いますが、これはイラストというより油絵向きでしょうか。

自分で運転しない移動というのもたまにはいいものですね。